アメリカではLactation consultant(ラクテーション コンサルタント)という、母乳育児を支援する専門家がいます。通常、お産をする病院にはLactation consultantがいて、母乳に関する診察やアドバイスをしてくれます。出産後、そして退院後もサポートをこのサービスを受けられます。
またInternational Lactation Consultant Associationのホームページから、最寄りのLactation consultantを探すことができます。
授乳中の薬の飲み方について、多くの方から質問をいただきます。
「赤ちゃんへの薬の影響が心配で授乳中は薬を飲まないようにしている」あるいは「薬を飲んでいる時は授乳を中断したほうがよいの?」と思っている方も多いですが、実は多くの薬が授乳中に安全に服用できます。
■安全に服用できる薬がほとんど
多くの薬が母乳に入りますが、その量は微量(1%以下)で、母乳を通して赤ちゃんに害がでる可能性は極めて低いと 考えられています。そのため授乳を中止しなければならない薬は、一部の抗がん剤や免疫抑制剤、放射線医薬品などに限られており、風邪などの日常的な病気に処方される薬であればそれ程心配はいりません。
■薬の飲み方を工夫
また薬の飲み方を工夫することで、赤ちゃんへの影響を最小限にすることができます。一つは薬の選択です。赤ちゃんが服用できる薬や妊娠中に服用できる薬は授乳中も安全に服用できると考えてよいでしょう。例えばAcetaminophe(Tylenol)です。もう一つは薬の飲み方です。薬は飲んでから1‐3時間後に最も血液・母乳の中で薬の濃度が高くなると言われています。そのため、授乳直後や赤ちゃんがまとめて寝る時間の直前に内服するのも一つです。
■予防接種は?
現在推奨されている予防接種の中で、授乳中に接種してはいけないワクチンはありません。
■参考になるサイト
国立成育医療研究センター
「安全に使用できると思われる薬」「授乳中の治療に適さないと判断される薬」の代表的な薬が掲載されています。
http://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/druglist.html
Drugs and Lactation Database (LactMed)
英語のサイトですが、より確かで情報量が豊富です。サーチボックスに薬の名前を入れて検索し、左テーブルの” Summary of Use during Lactation”をクリックしてください。
http://toxnet.nlm.nih.gov/cgi-bin/sis/htmlgen?LACT
こちらで出産した場合、生まれた子どもはアメリカ国籍を取得することになります。アメリカの出生届けについて は、出産時に病院で手続きをしてくれます。退院時には子どもの名前を記載して必要書類を提出することになるため、入院前には子どもの名前を考えておいた方 がいいでしょう。生まれてから1カ月程度で自宅に出生証明書(Birth certificate)が届きます。
一方、日本国外で生まれて外国籍を取得する場合、日本国籍を留保する旨の届けを、出生日から3ヶ月以内に出生届けと同時に行わなければなりません。万が 一それを怠った場合、その子どもは出生時にさかのぼって日本国籍を失うことになります。その場合、日本国外で日本国籍の再取得手続きを行うことはできないので注意しましょう。
■インディアナ州で出産した場合
アメリカの出生証明書が取れたら、在シカゴ領事館のサイトから取り寄せた書類に記入し郵送となります。出産前に、出生届の用紙の請求、出生証明書の用紙のプリントアウトなど、必要な手続きを済ませておくとよいでしょう。